まぼろしの「日本的家族」
公開 2023/08/28 22:11
最終更新
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『まぼろしの「日本的家族」』(早川タダノリ編著・青弓社)を読んだ。
最近、家族のあるべき姿が失われている。
おじいちゃんおばあちゃんが優しく見守る三世代同居の家で、ただしい教育を受ける。
かつて我が国に当たり前に存在した、あたたかい家庭。それが失われてしまったのは何故か。私たちはもう一度そこに回帰すべきだ。
…みたいな主張を聞いたことがないだろうか。
でもそれって本当のことなの?と問うのがこの本。
答えはタイトルにあるとおり「まぼろし」だ。
一部の人たちが失われた「日本の家族」として掲げるものは必ずしも事実に即していない。
時代や地域、社会的経済的事情を超えて存在する「日本の家族」はあり得ない。ある理想のモデルを「本来あるべきもの」として提示しているのだ。
理想の家族像を持つのは個人の自由だし、幸せだった子ども時代に郷愁を感じる人もいるだろう。
しかし憲法に組み込んで国が家庭に直接干渉するのは危険では?というのがこの本の趣旨。
憲法と家父長制や税制、教育、インターマリッジと全体を通して興味深い本なのだが、いちばん面白い「昔の日本の家庭は本当にそうだったの?」という検証は案外少なくて少し残念。序盤であっさりと結論が出るナンセンスな問いだとも言える。
最近、家族のあるべき姿が失われている。
おじいちゃんおばあちゃんが優しく見守る三世代同居の家で、ただしい教育を受ける。
かつて我が国に当たり前に存在した、あたたかい家庭。それが失われてしまったのは何故か。私たちはもう一度そこに回帰すべきだ。
…みたいな主張を聞いたことがないだろうか。
でもそれって本当のことなの?と問うのがこの本。
答えはタイトルにあるとおり「まぼろし」だ。
一部の人たちが失われた「日本の家族」として掲げるものは必ずしも事実に即していない。
時代や地域、社会的経済的事情を超えて存在する「日本の家族」はあり得ない。ある理想のモデルを「本来あるべきもの」として提示しているのだ。
理想の家族像を持つのは個人の自由だし、幸せだった子ども時代に郷愁を感じる人もいるだろう。
しかし憲法に組み込んで国が家庭に直接干渉するのは危険では?というのがこの本の趣旨。
憲法と家父長制や税制、教育、インターマリッジと全体を通して興味深い本なのだが、いちばん面白い「昔の日本の家庭は本当にそうだったの?」という検証は案外少なくて少し残念。序盤であっさりと結論が出るナンセンスな問いだとも言える。
